現役の作業療法士より社会人へ

社会人としての経験を持って働いているたくさんの理学療法士、作業療法士が臨床の現場でも活躍しています。

一度社会に出て他の職業を経験し、また一からの学校入学となると、大きな決意とともに不安を抱えている方もいらっしゃることでしょう。しかし、社会人としての経験があるからこそ活かせるスキル、強みがたくさんあります。

実際私にとっても、社会人入学した同期の存在は、学校でも臨床でも大変頼りになるものでした。

理学療法士、作業療法士を目指す社会人の方々に自信をもって入学していただくために、社会人経験者だからこそ活かせるスキルを紹介することでエールを贈りたいと思います。

1.社会人として培ったコミュニケーション能力を活かそう

養成学校も臨床の現場も集団の組織です。養成学校では、理学療法士、作業療法士を目指す同じ志を持ったクラスの仲間と数々の難しい課題を乗り越えていかなければなりません。課題は一人で行うものの他に、グループ発表やワークショップなど、仲間と一緒に考えて作業する課題も多くあります。

バラバラの意見をまとめて話を進めていくには、色々な意見から必要な情報を選択し、司会を務めるまとめ役が必要です。そのような時に頼りになるのが社会人経験者です。相手の意見を聞き、自分の意見を伝えるという一見簡単そうにも見えるコミュニケーションですが、円滑に話し合いを進めていくには、異なる年齢や様々な知識、考え方を持つ人たちとコミュニケーションを取りながら仕事をしてきた経験やノウハウが強みとなります。

実習や臨床の場でも同僚や上司、他部署とのコミュニケーションの場は多くあります。また、人間相手の仕事ですから基本的な言葉遣いやマナーがきちんとしているだけで患者様への印象はぐっと良くなるものです。ビジネスマナーが身についている社会人経験者は患者様への対応も報・連・相もスマートにこなすことができるでしょう。

2.規則正しい生活と時間の有効利用で課題提出もスムーズに

社会人経験のある方は仕事へ行くために自分の体調を管理する、仕事をこなすためにタイムマネジメントを行うという自分の生活を管理できる力がすでに備わっています。

養成学校の一日は理学療法士、作業療法士になるための必要な知識を得るために、朝から夕方まで授業が詰まっており、学生から入学した人たちにとってはとてつもなく長い一日と感じるはずです。プライベートを楽しみたい学生にとっては、課題をこなすのも至難の業でしょう。

ですが、社会人経験者は朝から晩まで仕事をこなし、アフターファイブやオフの日にはプライベートも楽しむという日常が常だったため、毎日の規則正しい生活リズムが作られているうえに、自分がどのように時間を使えば効率よく行えるかというタイムスケジュール管理が上手に行えます。

仕事をしてきた中で自分の得手不得手もわかっているので、得意なことは仲間に教え、不得意なことは仲間と一緒に考えるという課題の振り分け作業もスムーズに行え、多くの学生が行き詰ってしまう時間の管理も上手くこなすことができるでしょう。

3.問題解決能力こそが実習を乗り切る要!

理学療法士、作業療法士の養成学校の生活の中でも一番大変なのが実習です。多くの学生にとっては初めての社会経験の場でもあります。

実習に入ると、患者様は目上の方ばかりで話のきっかけがつかめない、忙しく働いてまわるバイザーに声をかけるタイミングがわからない、担当患者様のリハビリで行き詰まってしまったなど数々の問題が生じます。

そのような問題が起こったときに自分がどのように動けばよいのか、どうすればその問題がクリアできるのかを考えて行動に起こすことが問題解決能力です。

実習で初めて聞く知識は目で見て、体で感じて、本を読んでどんどん吸収して行けば良いだけです。けれども、問題解決能力は実際に問題に遭遇し、それに対しての行動を起こして失敗、成功を繰り返さなければ得られない能力です。実際にバイザーも先生も問題解決ができる学生なのかをみているのです。

社会人経験者は働くうえでたくさんの問題解決を経験してきているので、実習の場でもきっと役に立つスキルとなるでしょう。

最後に:社会人としての経験に自信を持ってセラピストを目指して欲しい!

このように社会人経験者には学校や臨床で活かせる強みやスキルが備わっています。

前職を辞め、理学療法士、作業療法士を目指すという思い切った決断ができる強い意志を持っている方々ですから、自分のペースを崩さないように一つ一つの課題に臨めば心配はありません。皆様の臨床での活躍を期待しています。

理学療法士・作業療法士を目指す方はこちらも参考になります

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この記事を書いた現役の作業療法士は・・・

作業療法士 15年目(36歳・女)

養成校を卒業後、リハビリテーション専門病院、デイケア、訪問看護センターなど医療・介護の現場で10年以上の実務を経験。現在は、3人の子供を育てる現役の作業療法士ママ。

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