実際の理学療法士の1日

理学療法士や作業療法士がリハビリ室でリハビリを行っている光景はよく目にすると思いますが、それ以外の時間はどんな事をしているのでしょうか。

病院によってもさまざまですが、今回、私が勤務していた総合病院のリハビリテーション科の1日をご紹介いたします。

 

1日の流れ

~8:15朝の準備
(8:15~朝の勉強会)
8:30~ラジオ体操、朝のミーティング
8:50~申し送り
9:00~午前のリハビリ開始
12:30~お昼休憩
13:30~午後のリハビリ開始
~17:00片づけ、業務終了
(18:00~カンファレンス、ミーティング、勉強会)

朝の準備

まず出勤したら、物理療法に使う機械の電源を入れたり、水治療法で使う機械にお湯を入れたりなどの準備をします。

また、その日のリハビリの予約を確認し、1日の流れをイメージします。

朝の勉強会

私の勤務していた病院では週に1回、朝の勉強会が開かれます。担当者が自分の興味のある分野について、15分間で発表・質疑応答します。

リハビリテーション科全員が担当するので、理学療法の知識だけでなく、作業療法、言語聴覚療法についての知識も得ることが出来ます。

ラジオ体操、ミーティング

仕事を始める前に身体をほぐし、仕事に入る準備をします。

朝のミーティングでは伝達事項などを確認します。

申し送り

私が勤めていた病院は整形外科疾患が多い病院でした。

そのため、整形外科の病棟の看護師さんから「○○さん、シルバーカーだと歩きにくそうなので、他に良い歩行器ありませんか?」や「○○さん、歩くとヒザが痛いそうなのでリハビリの時に診てあげてください」など患者さんについての情報をもらい、その日のリハビリの時に注意して診るようにします。

午前中のリハビリ

私が勤めていた病院では午前中はリハビリ室でリハビリができる患者さんが中心でした。

基本的な関節可動域訓練、筋力訓練のほかに平行棒をつかまりながらの歩行練習や階段昇降練習など、退院後の生活を想定したリハビリを行います。

リハビリを行う前にカルテで前回のリハビリ後から何か変化はないか確認し、リハビリ後にはリハビリでどんな事をしたかなどを書いていきます。

お昼休憩

お昼休憩は1時間で、お弁当を食べたり、食堂に行ったりと様々です。

日によって、お昼に各病棟のカンファレンス(担当医、看護師、ソーシャルワーカーを交えた話し合い)が開かれる事があるので、その日は急いでご飯を食べることもあります。

午後のリハビリ

午後は各病棟の患者さんのところへ行き、ベッド上でリハビリをしたり、車いすに移乗して気分転換を図ったりします。

体力がついて、リハビリ室に移動できるようになってきたらリハビリ室でのリハビリへと移行していきます。

カンファレンス、ミーティング、勉強会

基本的に17時が定時ですが、それ以降にカンファレンスやミーティング、勉強会がある日もあります。

ここでのカンファレンスではリハビリの医師に、新しくリハビリを始めた患者さんについて現在のリハビリ状況と目標を伝え、情報を共有していきます。

夜の勉強会は基本的に専門(PT、OT、ST)に分かれて行います。実技も行いながら、知識を深めるだけでなく技術も向上させていきます。数か月に1回は合同で症例検討を行い、担当している患者さんについて悩んでいる事をみんなに相談したり、うまくいった例などを共有し、患者さんにより良いリハビリが提供できるようにしています。

最後に・・・

今回、ご紹介した病院は一つの例ですが理学療法士、作業療法士になってから患者さんに対してのリハビリテーションはもちろんですが、退院に向けてのカンファレンスなど他職種と連携をとる場面が多くあります。このような場面では社会人経験のある方はその経験が生かせるのではないかと思います。

また、勉強は卒業してからも続きます。基礎知識を学生の間にしっかり身に着けておくことで、実際に働き出してからの勉強がより楽しいものになると思います。

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