臨床実習に必要な能力

臨床実習とは、病院や施設などの現場で患者さんや利用者さんを通じ、知識・技術を身につける大切なカリキュラムのひとつです。臨床実習における必要な能力は、専門的知識・技術だけではありません。実習での態度や、社会人としての常識なども評価の一つとして問われます。

このように実習では慣れない場所で、医療人として自身の行動全てが評価される場でもあります。そのため、大変緊張しますし、プレッシャーに感じる学生さんも多くないことでしょう。 少しでもより良い実習になるように、若輩者ですがアドバイスさせていただきます。

 

相談相手を見つけておく

実習先では、知らない場所に一人で踏み込んでいきます。これは、誰でも大変勇気がいることです。人見知りをする人であれば、尚更ストレスを感じるでしょう。初めての場所、初めての経験というものはどうしても、悩みや困難なことが沢山起こります。これらを一人で解決しようとしてしまい、相談できず、もっと苦しんでしまう学生さんが見受けられます。

しかし、実習は一人で行うものではありません。実習先の職員や利用者さん、また学校の先生も含まれます。このように実習は、色々な方が関わって行うことができています。そのため、適切なコミュニケーションを図ることは重要な能力の一つです。

そのコミュニケーションを図るためにも、まず相談相手を見つけてください。友人でも構いません。そして個人情報に関わらない範囲で相談しましょう。

この相談こそが、周囲との関係性を築く第一歩です。あとは、相談したことをバイザーに伝えれば、問題解決へ導いてくれるはずです。自分で伝えるのが、厳しいようであれば、先生から伝えてもらうのも一つの方法です。相談で解決策が見つかったなら、あとは実行するのみです。

体調管理をしっかりする

実習期間中は、肉体的・身体的に大変で、不規則・不健康になりやすいです。毎日のレポートに追われ、寝不足という学生さんは多いと思います。しかし、医療従事者を目指す者として、自分の体調管理を行うことは、必要な能力の一つだと考えています。

利用者さんや患者さんに対して、アドバイスや助言をすることがあると思います。しかし、自己管理ができていなかったら、その助言には説得力がありません。

また、リスク管理の面から考えても重要です。例えば、風邪。自分では、ただの風邪ですぐに治ると考えますが、それが利用者さんに感染したらどうなりますか?もしかしたら、その風邪が感染し、最悪重症化する危険性があります。体調が優れていないと集中力・判断力等が低下し、とっさの行動が起こせず、転倒などの危険が回避できない恐れもあります。

健康管理に関しては、実習の前から習慣として身につけておきたいことです。手洗いうがいはもちろん、不規則な生活を見直してみてください。体調管理ができることは、実習のためだけではなく、今後の生活上でもとても大切な能力です。

能力は実習を通して身につくもの

もちろん、他にも必要な能力はあります。しかし、実習に必要な能力を全て持ち合わせるのは大変難しいです。むしろそのような人はいません。必要な能力は実習を通して、身についてくるものだと思います。

実際、この実習に必要な能力として挙げた2点は、私の経験上から感じた能力です。実際に困難な場面に直面したとき、自分の能力のなさに落胆しました。しかし、その経験があるからこそ、大切さに気が付き、自分でその能力を高めようと努力することができます。

実習は大変です。しかし、怖がる必要もありません。実習というカリキュラムは私たちをより高めてくれる、とても大切な経験です。実り多い実習となるように応援しています。

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