社会人を経験した理学療法士から既卒者へ

PTやOTを目指す人の中には社会人経験者が多くいます。私自身も大学の工学部を卒業し、ガス会社に勤務していた経験があります。医療現場では若い現役の人が優遇されるように感じる人が多いかもしれませんが、PTやOTの業界では必ずしもそうではありません。

実は、社会人として働いた経験を生かすことによって、現役の人よりも優れた仕事をしている人はたくさんいます。ここでは私の前職の経験を学校や医療現場でどのように生かせたかを説明します。

1.目的意識をもって学校での勉強を行なうことができる

社会人経験がある人は、実際の職場でどのような能力が必要となり、学んだことをどのように職場で生かせばいいのかを考えながら授業を受けることが出来ます。そのため、勉強したことを単なる知識として覚えるのではなく、自分が医療現場に出たときにどのように活用するのかを考えて勉強を行なうことが出来るので、実用的な能力を身につけやすいということが出来ます。現役学生の場合には、明確な目的意識がない人も多く、このような意識の差は大きな実力差につながります。社会人経験者の場合には、年齢的にもう失敗できないという危機感を持っている人や、PTやOTとして活躍したいという強い気持ちで入学している人が多いため、モチベーションを高く持つことができ、必要な知識や技術を出来るだけ早く取り入れようと努力することが出来ます。
学校の授業だけでなく、実践的な学習を行なう臨床実習においても現役の人よりも強い心構えで望むことができ、より多くのことを学ぶことが出来ました。

2.患者や利用者との信頼関係を大事にすることができる

社会人のときは一般企業で働いていました。企業で働く上で最も大事になるのは顧客との信頼関係です。信頼関係が出来ると継続的に仕事をもらうことが出来ますが、信頼を失うと契約はなくなり、会社に対して大きな損失を与えてしまうことになります。
PTやOTも同じです。患者や利用者は大事なお客様です。PTやOTが提供するリハビリテーションによって患者や利用者の多くは元気になり感謝してくれるでしょう。しかし、そのことで自分を患者よりも高く見てしまい、患者や利用者への感謝や敬意を忘れ、信頼関係を失ってしまうことが多いのです。
社会人経験者の場合には、お客を大事にすることの重要性をわかっているため、患者や利用者との人間関係を常に大事にしながら仕事を行うことができます。時には患者からのクレームをもらうこともありますが、すぐに謝罪し大きなトラブルに発展させないのも社会人としての経験があったからだと感じています。

3.他の職種の人と協力して仕事を行うことができる

現在の医療はチーム医療が基本です。そのため、他の職種との連携が非常に重要になります。いい仕事を行うためには医師や看護師、介護士、相談員、栄養士など様々な職種の人といい人間関係を築くことが大事になります。職種間の人間関係が悪くなると患者に関する情報伝達がスムーズにいかなくなるため、大きなアクシデントにつながることになります。また、人間関係の悪化は職場での大きなストレスになるため、そのことが原因で仕事が出来なくなる場合もあります。
一般企業においても上司と部下という関係や、営業部門、技術部門、事務部門など多くの職種があり、相互に協力して仕事を行なっています。そのため、社会人経験者はその経験を生かして医療の現場においても他の職種の人といい人間関係をつくって仕事を行うことができます。
信頼関係を築くために重要なことは、自分の仕事は責任を持って行なうということ、重要な情報はすぐに報告すること、相手の仕事内容や立場を理解し敬意を持って接することです。短期間で身につくものではありませんが、社会人として働いた経験は間違いなく医療現場でも生かす事ができます。

社会人経験を生かして「人間力」がある理学療法士を目指そう!

PTやOTの業界は社会人経験者も広く受け入れてくれるところです。その理由は医療で重要なのは知識や技術だけでなく、人柄などの人間力が大事だからです。社会人としてがんばってきたことで身につけた人間力を医療の現場でも生かす事でいい仕事を行うことができるのではないでしょうか。

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この記事を書いた現役の理学療法士は・・・

理学療法士 7年目(33歳・男)

大学卒業後、一般企業に就職し社会人を経験。その後理学療法士を目指して4年制のリハビリ専門学校へ入学。病院・介護老人保健施設・デイケアで働く経験を持つ現役の理学療法士。

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