理学療法士を目指そう!と決意したものの、どういう学校が良いのか迷う方も多いと思います。私自身、学生の頃は全然分かりませんでした。
実際、オープンキャンパスに参加したり、理学療法士の学生として学ぶ中で感じた事、そして理学療法士として働いた経験から学校選びのポイントをいくつかご紹介いたします。
- 記事の執筆者:久留米リハビリテーション学院 教務部長 大坪健一
- 記事の監修者:医療法人八女発心会 姫野病院 整形外科医 姫野信吉
1. 学校の近くに病院が併設されている学校を選ぼう
私が学生生活で良かったと感じたことは、学校の近くに付属の病院があったことでした。
学校と同じグループ内に病院があることで、こまめに見学実習や体験実習などに行くことができ、3、4年生での実習本番にも安心して臨むことが出来ます。
また、教科書での勉強だけでなく実際のリハビリの場面を目にすることで、常に臨床のイメージを与えてくれて「早く理学療法士になって働きたい!」と勉強のモチベーションを保つことができ、とても良い環境でした。
さらに、整形外科学や内科学など医学的な科目に関してはグループ病院の医師が講義をしてくれるので、より実践的な内容を深く学ぶことが出来ます。
2. どんな実習先、就職先があるかチェックしよう
実習先や就職先にどんな病院や施設があるかもチェックしておきたいポイントです。
例えば自分の家から通えるところに就職したい場合、その病院や施設に就職した卒業生がいると就職がしやすいですし、情報も集めやすいです。
また、その病院が実習も受け入れている病院であれば実際に実習を受けながら、その病院の特徴がつかめるので就職に有利です。
さらに、学校全体として求人が多ければ多いほど、就職の際に希望の就職先を選ぶことができるので、求人数も確認しておきましょう。
3. 教員の先生方の専門分野をチェックしよう
理学療法士を目指そうと思ったきっかけは人それぞれだと思います。
勉強する中で興味が出てくる分野もあると思いますが、例えば「高齢者のリハビリに興味がある」「脳卒中で麻痺のある方のサポートがしたい」「小児のリハビリを勉強したい」「スポーツでケガをした人のリハビリに携わりたい」など・・・もし入学前から漠然とでも興味がある分野がある場合は、その分野に詳しい先生がいるかどうかもチェックできると良いと思います。
これは、学校のホームページなどで先生方のプロフィールや研究内容が載っていればそこから確認することができます。
私の場合、私の興味があったスポーツ障害について研究している先生がいらっしゃったので、その分野の知識を深めることが出来ましたし、卒業研究ではとても良い経験が出来ました。
4. オープンキャンパスでの印象を大切に
いくつか候補の学校が出てきたら、学校の雰囲気を見るためにオープンキャンパスに参加しましょう。
オープンキャンパスに在校生が参加してくれている場合は、先輩方の様子を見ることが出来たり、直接相談にのってもらえたりするので、よりその学校のイメージが湧くと思います。
そして、ここで勉強したい!という自分の直感を信じるのも大事だと思います。受験勉強や入学してからのモチベーションが保てます。
5. 勉強に集中できる環境が整っている学校を選ぼう
私が通っていた学校は、近くに病院とスーパーはあるものの周りにほとんど何もありませんでした。もちろんショッピングや遊ぶところはありません。
最初は何もなくて大丈夫かなと少し心配でしたが、むしろその環境が勉強に集中させてくれました。放課後は友達の家や図書館で切磋琢磨しながら勉強しました。
そうして勉強した内容は記憶に残り、理学療法士となった今でも活かされています。
また、私は学校の近くに1人暮らしをしていましたが、寮がある学校はアパートを探す心配もなく、近くに仲間がいるので安心だと思います。
最後に・・・
学校選びはどんな点に着目して見ていけば良いか、とても難しいと思います。
理学療法士になるための勉強は簡単ではなく、モチベーションが保てなければ途中で諦めてしまう人も少なくありません。理学療法士になるための大切な4年間をどこでどのように学ぶのかはとても重要だと感じています。
いろんな学校のホームページを見たり、先輩方に話を聞いたり、オープンキャンパスに参加する中で、「ここで勉強したい!」と思える学校を見つけてぜひチャレンジしていただきたいと思います。