教員紹介

教員インタビュー(作業療法学科 長先生)

学生時代はアルバイトに励んでいたという長先生。勉強のおもしろさに気付いてからは、常にクラス上位をキープ。教員になってからは国家試験対策委員長とし て3年連続国家試験合格100%の連続記録を樹立したプロジェクトリーダーとして活躍。本年、長女が誕生し、ますます教育について深く考えるようになった 今の気持ちを語っていただきました。(聞き手:プロインタビュアー)

  • 平成9年 福岡県立中間高校卒業
  • 平成13年 4年制リハビリ専門学校卒業
  • 病院からの奨学金入学で卒業する
  • 精神科作業療法の臨床経験を5年積む
  • 27歳の若さで本学院教員となり現在8年の教員歴
  • 国家試験対策委員長に就任し、国家試験合格率100%の連続記録を樹立
  • 平成24年本学院・理学療法学科教員と婚姻し、本年長女が誕生
  • 趣味のマラソンでは、フルマラソンを完走するなどエネルギッシュな面もある
  • 福岡県作業療法士会の筑後ブロック教育部会長も務める

良かったことも悪かったことも、自分の経験を学生のために役立てたい。

先生になったきっかけは?

実は学生時代は低学年の頃はアルバイトばかりしていて、成績も良くなくて不真面目だったんです。でも、病院で働き始めると自分が学生のときにこういう指導を受けていればと思い返すことがあって。

勉強が苦手だったのですか?

当時は学校よりも目の前の生活に必死で、コンビニで夜から朝まで働いていました。朝は1時間だけ寝てそのまま学校へ行っていたので、眠くて授業に集中できなかったんです。3年生になって専門的な勉強が始まるとアルバイトは辞めたんですが、そのころからやる気が出てきました。

基礎がなかったので苦労はしたのですが、やってみるとそのままテストの点数に反映されるようになって。勉強も楽しいんだって、もっと早く気付いていればと後悔しました。それで、その経験を教員に生かせるんじゃないかと思ったんです。

それからはどんな経緯で先生に?

病院で勤務するようになり、ようやく自分がやりたいように患者さんと接することができるようになったのが3年経ったころです。それまではだめなことばかり指摘されて、どうしたらいいか分からなかったのですが、揉まれたのも良かったのだと思います。

5年目には作業療法士として必要なことが分かるようになって、ひと区切りがついたので新たなチャレンジをしようと教員という立場へステップアップしました。

新任のころを振り返るといかがですか。

初めは自分の周りにもっと仕事ができる人がたくさんいたので、このままではいけないと思っていろんなことを勉強しました。

学生に対しては年齢も近いしお兄さん的な立場で学生の力になれるんじゃないかと、話を聞いてみたり、コミュニケーションを取ったり、彼らが抱える悩みを解決するために走り回っていました。学生が困っているのを何とかしたいという気持ちでいっぱいだったし、彼らの何かに役立てることが嬉しかったですね。

経験を積むなら現場が一番。その機会をなるべく多く作りたい。

先生は学生時代にどんなことで苦労しましたか?

こう見えて実は、人と話すことが苦手だったんです(笑)。だから、実習で病院へ行ったときにも目上の人と話せなかったり、疑問に思っていることが質問できなかったり、コミュニケーションがうまく取れませんでした。一方で、クラスメイトはそういうことがきちんとできていて、面白かったと話しているからその差はなんだろうと悩みましたね。

社会へ出てからも、組織の中で協調できてないとか、気が利かないとか。実習のときに味わった苦労がまた出てきたんです。それから自分で変わろうと努力して三年くらい経ったころにようやく人並みになりました。だから、生徒たちには社会と接するきっかけを多く作りたいんです。

そのためにはどんな取り組みをしましたか。

本学院の学生にとって初めて現場に出るのが実習です。まだ社会に慣れていない彼らは、熱い想いはあっても実習中は自分をうまく発揮できなくて、つまずいていました。

そこで、地域で募集しているボランティアの情報を集めて「どんどん行って場馴れして帰っておいで」と送り出しました。何が求められているのかが分かりやすいのが現場なんです。そして、学生で一番参加しやすいのがボランティアなんですよね。

学生たちはどんな感想を?

最初は「お金ももらえないしバイトもあるのに、なんで?」と乗り気じゃなかった子も、帰ってくる頃には「きついけど楽しい。また行きたい」と言っていました。その後も、学校のイベントで責任者を務めてくれたり、積極的に動いてくれるようになりましたね。

それに、現場に出るとそこでは手伝うだけではなく、ちゃんとした知識が必要なことに気付くんです。それがまたモチベーションアップになりますから、学校の中だけでは得られなかったことだと思います。

現場へ出ることで、変化があったんですね。

例えば、先生や先輩など誰かが言っていたことばかりをするだけでは、いざ独り立ちしたときにいい働きができなくなるんですね。自分で今こうしたほうがいいかなって考える力をつけて欲しいんです。そのためには怒られることもあって、ちょっとした失敗があって、傷ついて。その繰り返しです。

勉強も同じで、このやり方はうまくいかないから次はこっちでやってみようとか。彼らが悩める時間を設けてあげられたらなと。今までは転ぶ前に杖を出していたので、これからは転んだあとに手を差し伸べることがいいのかなと思っています。

作業療法士は、患者さんが望む生活を一緒に叶える仕事です。

WFOT(世界作業療法士連盟大会)に出席されたそうですが。

今年、アジア圏で初めてWFOTという規模の大きな学会が開催されました。僕は7~8年分のデータをとって「どういう学生が勉強ができて、どこでつまずくのか」というテーマで発表しました。

勉強することに自信がある人は成績が良く、そうでない学生ほどやらされているという気持ちがあるので成績が伸びていません。楽しさを持っている学生は強いので、僕も勉強する楽しさを伝えたい。

海外との違いはありましたか。

他国のセラピストは疑問に思ったことをどんどん聞いてきます。質疑応答の時間が来る前に並んでいて、自分の国の言葉で自分の意見を言う。そこに差を感じました。

どっちがいいという訳ではないけど、その環境に合わせた振る舞いができればいいと思いました。ただ、あんなふうに好き勝手言えたら羨ましいなと思います(笑)。

先生から見て、8年前と今の学生たちに違いはありますか?

今の子たちは真面目で人の話をよく聞いています。その分、本当は何がしたいかを遠慮して言わない傾向があります。だからもっと自分を出してくれたらなと思って、「正しい答えはないから自分の意見を出して」と言います。何が正解か間違いかじゃなくて、「そういう意見もいいよね」と評価ができる授業を取り入れています。

作業療法士と理学療法士との違いは?

作業療法士がサポートする患者さんは、発達に障害がある子や精神疾患を持つ人、高齢者、体に障害を持つ人など様々です。でも、共通しているのは、「その人が望む生活を叶える」という点です。

では、解決したい問題は患者さんによって千差万別なのですね。

そうです。例えば、患者さんが買い物へ行くことが目標なら、サポートしながら一緒に買い物へ行くし、神社へお参りに行きたいと言えば付き添う。それは全部、患者さんが求めている生活のための練習で、いろんな場所がリハビリの場になるのです。「当たり前のことの大事さ」を知っている人にとっては、特に魅力に感じる仕事ですよ。

大事だからこそ、甘やかさずに真剣に教えています。

今年、お子さんが生まれたそうですね。何か変化はありましたか。

まだ3ヵ月なのですが、まずは親にお礼を言いました(笑)。こんな風に思って育ててくれたんだってことが分かったから。日頃から学生が成長している姿を見ているので、自分の子どもの育て方も考えるようになりました。

保護者の方と連絡をとることも多く、みなさん「子どものためにも突き放したいのだけど、それができなくて・・・」とおっしゃる葛藤がよく分かるようになったんです。それに、こんなに希望をかけて育ててきた我が子を僕に預けてくれるなんて、ますます、どう導いてあげたらいいかを考えるようになりました。

合格した学生の事前課題を担当しているそうですが。

早ければ11月ごろに入学が決まる人もいます。それまでに、先輩や先生たちの言葉、年間行事や授業風景を載せた冊子を発行して送っています。それに課題を同封して、翌月に提出してもらうんです。もらった課題は先生たちが採点して戻します。

去年からはYou Tubeの動画で講義風景を配信しはじめました。スタートダッシュが良いと成績も二倍くらい良くなって、再試が半分に減りました

そこまでする学校はなかなか聞いたことがありませんね。

入学前にテストをして、成績が良かった人は入学式で表彰するんです。反対に、成績が悪かった人は指導室に呼び出しです。きちんとやった人は結果が出るし、油断した人はそんな結果が出ますから本人たちにとって現実味があります。

僕らの仕事はただの治療じゃなくて、人と人との関わりだと思うのです。

学生たちにはどんな風に育ってほしいですか?

目の前にゴミが落ちていれば拾うとか、誰かが困っていれば何気なく手伝ってあげられる、そんなことを大事にできる人になってほしいです。自分の考えで行動できる人はどこに行ってもやっていけると思います。患者さんや施設、業界とか環境が求めているものを察知できる人であれば、どんな場面でも求められる人材になれます。

作業療法士の魅力を教えてください。

一人の人間の人生に大きな影響を与えることができる仕事です。例えば、長く入院している患者さんは病院の生活に慣れきっています。僕たちは嫌なことも嬉しいこともあって、その中で充実した生活があると思うんです。でも、病院の中だけで過ごす患者さんにはそこが世界の全てで、毎日同じことの繰り返しです。外へ行きたいという気持ちすら出てこない。でも、一度「外に出よう」と誘ったことがありました。そうしたら、「次はあれもしてみたい」と自分の気持ちを言ってくれるようになったのです。

とても小さな変化ですが、その患者さんの生活が変わっていくのが分かりました。自分の生活を少しずつ変えようとしている姿を見られたことが「作業療法士をやっていて良かったな」と思った瞬間です。

その方の人生を変えることができたのですね。

僕とその人の間では大きな変化だったんです。新しい世界に踏み出すことができたのですから。学生たちもそのすごさに気付くことがあります。2ヵ月の実習で「患者さんが挨拶を返してくれるようになった」と意気揚々と話してくれたり。第三者から見たら小さなことかもしれないんですが、作業療法士と患者さんとの間ではとても大きな成功です。

当たり前のことを不自由なくできるということが、いかに幸せなことなのかと気付ける仕事ですよ。教員と学生にも言えることで、目の前にいるその人とのどう関わるかで変えていくことができるのです。

綾部先生インタビュー

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