理学療法士を知る

理学療法士大学と専門学校の比較~それぞれの特徴・違い・良い点を比較~

理学療法士を目指すにあたって最初に迷うのは「大学にするか専門学校にするか」ではないでしょうか。

大学、専門学校それぞれにメリット・デメリットがあります。それぞれの違いを知って、自分にあった学校を見つけましょう。現役の理学療法士が分かりやすく解説させていただきます。

大学と専門学校それぞれの特徴

大学と専門学校、それぞれの特徴をチェックしていきましょう。

理学療法士大学の特徴

平成28年のデータでは理学療法学科がある大学は全国に102校あります。
内訳は国立大学(14校)、公立大学(10校)、私立大学(78校)で、多くは私立大学です。

国立大学や公立大学は、定員が20名前後と少なく、難関大学合格レベルの学力が必要です。研究者や理学療法士業界のリーダーを育てる学校と考えるといいでしょう。

私立大学は全国に分布しており、定員数(40名から80名)が多いのが特徴です。大学はすべて4年制で、大学によっては大学院が設置されています。

ちなみに全国に6校だけですが短期大学もあります。大学とは違い3年制です。

理学療法士専門学校の特徴

理学療法士専門学校には4年制(全国に66校)と3年制(全国に84校)があり、ほとんどの都道府県に学校があります。定員は40名が標準で、働きながら資格取得が目指せる夜間制がある学校もあります。

3年制の学校と4年制の学校の授業内容に大きな違いはありません。出来るだけ早く資格をとって働きたい人は3年制、こつこつと勉強したい人は4年制がおすすめです。

大学と専門学校の違い

大学と専門学校の違いを整理してみましょう。

目的の違い

大学はわかりやすく言うと学問を学ぶところです。大学の授業には基礎科目と専門科目があり、理学療法の勉強だけでなく、一般教養など幅広い分野の学習を行ないます。専門科目は必修ですが、基礎科目は選択科目が多く、興味がある分野の勉強を行なうことが出来ます。
専門学校は国家資格取得と、臨床で働く為の知識や技術を習得することを目的としています。そのため、実践的な学習内容が多く、国家試験対策や就職サポートが充実しています。

得られる学位・称号の違い

大学を卒業すると「学士」、4年制専門学校を卒業すると「高度専門士」、3年制専門学校を卒業すると「専門士」という学位が取得できます。
学士や高度専門士を取得すると大学院修士課程や博士課程に進むことができ、「修士」や「博士」の学位取得を目指すことが出来ます。
学位はわかりやすく言えば学歴を示すものであり、学歴を重視する分野では役に立つことがあります。

修学期間の違い

大学はすべて4年制ですが、専門学校には3年制と4年制があります。

社会人経験者など年齢的な理由から少しでも早く資格を取得したいと言う人は3年制専門学校が良いでしょう。注意が必要なのは3年制は短期詰め込み型のカリキュラムになっており、勉強についていけないケースがあるということです。可能であれば4年制を選択することをおすすめします。

教育内容(授業・カリキュラム)の違い

大学では一般教養などを勉強する基礎科目と理学療法士になるための専門科目を勉強します。それに対して専門学校は実践的で専門的な勉強に特化しています。幅広い知識を学びたいのか、実践的な知識を学びたいのかで選ぶべき学校はかわってきます。

定員と学年・クラス人数の違い

国立や公立大学を除いた私立大学の入学定員は80名が標準、一方の専門学校は40名が標準です。

大学の定員が多いのは施設や設備がそろっており、大人数の授業や実習に対応可能だからです。専門学校は定員は少ないですが、教員との距離が近く質問をしたり、アドバイスを受けやすいという特徴があります。

学費の違い

地域によって差はありますが、大体以下の学費が必要になります。

  • 4年制私立大学:550万円~800万円
  • 4年制専門学校:500万円~700万円
  • 3年制専門学校:350万円~500万円

専門学校の方が学費は安い傾向にあるようです。3年制専門学校は就学期間が短い分、学費を抑えることが出来ます。

注意が必要なのは教科書代や実習代は別途必要だということです。事前にどの程度かかるのか調べるようにしましょう。

教員の違い

大学は学生が多い分だけ教員の数も多いです。さらに看護や福祉関係の学科があるところが多く、違う学科の教員の授業やアドバイスを受けることができます。

専門学校は臨床経験がある理学療法士や作業療法士が教員をつとめています。臨床経験を生かした実践的な授業を受けることが出来ます。手技などを学ぶ実習ではクラスの人数が少ない分、細かな指導を受けることができます。

施設や設備の違い

大学の方が施設や設備は充実している傾向にあります。国からの補助が受けられる有名国立大学では最先端のリハビリテーションの研究が行なえる設備が整っているところもあります。

入試の違い

私立大学や専門学校では優秀な人材を確保する為、一般入試だけでなく、AO入試や高校推薦、社会人入試などを取り入れています。私立大学の場合はセンター試験利用入試を取り入れているところがあります。大学は偏差値が発表されるという面もあり、学力を重視した入試になりがちです。一方の専門学校は人間性や適正を重視する傾向があり、面接やグループディスカッションなどを入試に取り入れているところがあります。

国立大学と公立大学は大学入試センター試験の受験が必須です。その後の2次試験の結果とあわせて合否が判定されます。

大学と専門学校の共通点

大学と専門学校の共通点を整理してみましょう。

国家資格の取得

どの学校を卒業しても国家試験の受験資格を得ることができます。得られる国家資格に違いはありません。

カリキュラム

いずれの学校も理学療法士に必要な知識や技術を習得することが出来るカリキュラムになっています。期間が短いことで内容が不足することはありませんが、4年制のほうが周辺知識も含めて学習することができるため、将来的には有利かも知れません。

就職

理学療法士の就職先の多くは医療機関や介護施設です。これらの就職先では大学卒か専門学校卒かはあまり重視していません。本人の能力や人柄などから採用を決めることが多いようです。国立病院や公立病院、全国的に有名な総合病院などでは学歴を重視するケースもあります。

待遇・給与

一般の医療機関や介護施設では大学卒か専門学校卒かで初任給はかわりません。理学療法士としてのキャリアは臨床に出てからがスタートと考えて良いでしょう。
国立病院や公立病院、全国的に有名な総合病院など一部の医療機関では学歴によって初任給に差があるところもあります。

大学と専門学校で比較したいポイント

これまでの情報を踏まえたうえで比較すべきポイントを説明します。

国家試験対策の充実度

専門学校では合格率をあげるため、国家試験対策を重視しているところが多いです。大学は学校の方針によるところが大きく、充実した対策を行なっているところもあれば、各自に任せているところもあります。

臨床実習の体制

実習の量や期間についてはカリキュラムで決められているため、大学と専門学校で大きな差がつくことはありません。しかし、実習先には差が出ることがあります。実習先の確保が十分でない学校では実習先が遠方になる場合があります。

就職支援・サポート体制

就職率は学校の大きなアピールポイントになるため、専門学校では熱心に就職支援やサポートを行なっています。この点は私立大学でも同じですが、人数が多いことでサポートが十分にいきわたらないケースもあります。

理学療法士としての将来を見据えて

一般の医療機関や介護現場での就職を考えている人にとっては学歴はあまり重要ではありません。
大学院でもっと勉強して修士や博士の学位をとりたい、教員として指導を行ないたい、公務員や公共性の高い医療機関で働きたいなど、幅広い活躍を考えている人は大学を選択するほうが良いと言えます。

大学・専門学校それぞれのメリットとデメリット

大学・専門学校のメリット・デメリットを整理してみましょう。

大学のメリット

施設や設備が充実しており、基礎科目から専門科目まで幅広い勉強をすることが出来ます。卒業することで学士の資格を取得することができ、大学院への入学資格も得ることが出来ます。看護や介護など他の学科の教員や学生と交流できるのも魅力です。

専門学校のメリット

専門学校は実践的な知識や技術の習得を重視しており、効率的な勉強を行なうことが出来ます。国家試験対策や就職支援がしっかりしているのもうれしいところです。3年制を選択すれば、学費を抑えることができ、早く社会に出ることができます。

大学のデメリット

設備が充実している分だけ学費が高い傾向にあります。また、勉強するかしないかを自己責任としているところも多く、大変な勉強についていけなくなる生徒もいます。

専門学校のデメリット

3年制の学校はカリキュラムが詰め込まれているため、勉強がけっこう大変です。公務員など学歴が重視される就職先では採用されにくかったり、給料に多少の違いが出ることがあります。

理学療法士の大学進学に向いている人

将来的に大学院で研究をしたい人や、教員として働きたい人、将来的に違う分野での活躍を考えているなど、幅広い教養を得たい人は大学がおすすめです。

また、大学のキャンパスライフに憧れており、サークル活動やアルバイトなどで多くの人と触れ合いたいという人は大学を選ぶといいかもしれません。

しかし、現実的には勉強が忙しいため、遊ぶ時間は限られます。留年すると大きな金銭負担があることを忘れてはいけません。

理学療法士の専門学校進学に向いている人

専門学校に向いているのはいち早く資格を取得し、理学療法士として臨床で働きたいと考えている人です。社会人経験がある人の多くは専門学校を選択しています。学費を少しでも抑えたいと考えている人も専門学校がおすすめです。3年制はもちろん、同じ4年制で比較しても大学よりも学費が安い傾向にあります。

また、定員数が少ないことで教員から細かな指導を受けることができます。実技などを教員みっちりと学びたい人は専門学校がおすすめです。

まとめ:理学療法士になって求められるのは学歴ではない

大学と専門学校の違いを説明してきました。理学療法士にとって一番大事なのは学歴ではありません。実際の医療や介護の現場で必要となるのは、経験や技術、そして人間性です。これらがなければ患者さんからの信頼を得ることは出来ません。また、職場での昇進は学歴によって決められることはほとんどありません。もっとも大きいのは後輩の理学療法士や多職種からの信頼です。臨床に出てからの活躍次第でその後のキャリアが決まっていくと言えます。

しかし、家庭の経済状況や将来の目標、どのような学生生活を送りたいのかによって選ぶべき学校は異なります。希望校に合格することができれば、入学後のモチベーションにも違いが出てきます。自分が行きたいと思える学校に入学し、多くの人から信頼される理学療法士になってもらいたいと思います。

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