作業療法士 田中厚臣さん(介護老人保健施設 回寿苑) 福岡で理学療法士・作業療法士になるための学校

卒業生インタビュー

作業療法士 田中厚臣さん(介護老人保健施設 回寿苑)

一度は介護福祉士として社会に羽ばたいた田中さん。しかし、働く中で作業療法士の仕事を知り、転職を決意します。社会人から学生への転向、介護福祉士から作業療法士への転身――。そうまでして夢を掴んだ田中さんから見た、作業療法士の魅力を伺いました。 (聞き手:プロインタビュアー)

田中 厚臣さん(29歳)
5期生

出身校:西日本短期大学附属高等学校
職 種:作業療法士(3年目)
勤務先:介護老人保健施設 回寿苑 勤務

勤務先のご紹介

介護老人保健施設 回寿苑

介護老人保健施設 回寿苑は、公立八女総合病院が運営するリハビリを行うための施設です。

公立八女総合病院との連携が密であること、立地上、八女市の中心地まで行くことができない人のリハビリ活動をサポートする重要な役割を担っています。

介護老人保健施設 回寿苑 ホームページ

作業療法士は患者さんの自立をサポートできる。自分が本当にやりたい仕事を見つけました。

作業療法士という仕事を知ったきっかけを教えてください。

高校卒業後、介護の勉強がしたくて専門学校に通っていたんです。
その後、介護福祉士として二年間働く中で、作業療法士という仕事の存在を知りました。

作業療法士については、これまでもご存じだったんでしょうか。

はい。学校で習っていたときは、そこまで興味をもっていませんでした。しかし、実際に現場でその仕事内容を目の当たりにして「自分が追い求めていたものはこれだ」と思ったんです。

追い求めていたものとは?

介護の仕事をするうえで「患者さんの自立を支援する」ことが、私が一番重視していることなんです。作業療法士は、まさにそれを追い求めている仕事でした。

患者さんに寄り添って、日常生活が送りやすくなるよう、サポートをする。これこそ、私がやりたかったことだと確信しました。逆に言えば、「患者さんの自立を支援する」ためには、介護福祉士では限界があることを悟ったのです。

そこからまた専門学校(久留米リハビリテーション学院)にご入学されたんですね。

はい。作業療法士の勉強がしっかりできる学校を探していたときに「久留米リハビリテーション学院」の存在を知りました。入学を目指して受験し、見事合格できました。

作業療法士として現場に出て初めて分かることがたくさん。学校での実習があったから気づくことができました。

周りの新入生と比べると年齢の差があったかと思うのですが、そこは躊躇しなかったんでしょうか。

まったく考えていませんでした。年齢は違えど、同じ作業療法士を目指す仲間に変わりはありませんから。

ただ、一度社会を経験している身ではあったので、その立場から「こういう勉強はちゃんとしておいたほうが後々のためになるよ」と友人にアドバイスをしたことはありましたね。

お兄さんのような存在だったんでしょうね。それは田中さんご自身が、社会に出てから感じたことだったんですか。

そうですね。学生の頃っていろんな勉強をする中で「これって本当に役にたつのかな」と不思議に思うことが多々あるじゃないですか。でも、どこかで何かしらその知識は生かされているんですよ。それを社会人になってから痛感したので「やはり勉強は大切なのだな」と。

学校での勉強はいかがでしたか。

基礎的な知識はもちろん、一番ためになったのは実習ですね。実際に現場に行き、作業療法士として現役で働く方々に仕事を教わりながら、同じように患者さんと接するんです。

作業療法士という仕事は、何て奥が深い職種なのだろうと感じました。

実習に行って良かったことは?

自分は「井の中の蛙」だったと、知ることができたことです。

井の中の蛙?なぜですか。

介護福祉士として二年間働いた経験があったので、正直に言うとどこかで「うまくこなせるだろう」という自信があったんです。ところがそれは大間違いでした。

頭をフル回転させても、自分が思ったようにいかないことがたくさんありました。やはり患者さんと1対1で関わる仕事ですから、マニュアル通りにはいかないんです。実習中は先輩方にアドバイスを受けながら少しずつ、改善していきました。

実際に働いてみて、作業療法士の魅力はどんなところにあると思いますか。

患者さんが変化していく様子を、隣で一緒に体験できることです。患者さんにとってリハビリは辛いときもたくさんあると思いますが、それでも皆さん自立のために頑張ってくださいます。

名前が似ているので間違われやすいそうですが、理学療法士と異なる点はどこですか。

理学療法士も作業療法士も立派な仕事なので、それぞれに魅力があり、やりがいがあると思います。理学療法士は、主に「基本動作」のリハビリをサポート、作業療法士は、「応用動作」のリハビリをサポートします。

私が実際に働いてみて思うのは、作業療法士は患者さんと二人三脚をして歩くようなイメージですね。もちろんそれは理学療法士や介護士、医師のサポートも不可欠ですが、精神面を支えるという意味でも、一番患者さんに近い仕事のように思います。

患者さんとご家族の笑顔が作業療法士としてのやりがいを与えてくれます。

作業療法士になって3年とのことですが、最もやりがいを感じる瞬間は?

自分が担当している患者さんが回復し「ありがとう」と声をかけていただけることですね。「おかげで元気になったよ」と言っていただけると、心から良かったなと思います。また、患者さんの回復によってご家族の皆さんも笑顔になるんです。退院されるときにその笑顔を見ると、自分まで温かい気持ちになります。

人の温もりを感じられる仕事ですね。

そこも魅力の一つです。

作業療法士に興味を持っている方に向けて「こんな人が向いている」というメッセージがあればお願いします。

気になったら、まずはチャレンジをしてほしいと思います。ただ、一つ言うなれば「コミュニケーション力がある人」が向いているのかな。介護士、理学療法士、医師などさまざまな仕事をする方と一つのチームを組んで患者さんをサポートしていかなければならないので、チームワークとコミュニケーションは絶対に必要です。周りの方々としっかり患者さんの情報を共有することも患者さんの回復に繋がります。

ありがとうございます。最後に今後の目標を教えてください。

まずは作業療法士としてもっと技術と知識を身につけることですが、ゆくゆくは作業療法士以外の資格もとり、介護のエキスパートとして患者さんをサポートしていきたいと思っています。いろいろな知識があってこそできる仕事の幅も広がると思います。いまは仕事終わりや休日を使って書籍を読み、勉強をする毎日ですよ。患者さんの笑顔をもっと増やせるよう、頑張っていきたいです。

当時の担任 井ノ口先生よりメッセージ

彼が在籍していた5期生は社会人経験者の多い学年でした。
当時の最年長は30歳を超えていましたし、30代前後も数名いたので田中先生は現役生組と年長者組の間になり、彼の持っていた「面倒見の良さ」とも相まってインタビューの中にあるように「兄」的な立ち位置で、勉強面はもちろんですが、現役学生の生活面に関してもいろいろと相談されていました。ただ、率先して牽引するのではなく、影から事がうまくいくように周囲に気を使ってくれていました。

彼は人知れず努力する人でした。自分の「朝が弱い」という課題も認識していて、人より早く登校していました。特に2年次には7時前後には登校し生理学や解剖学等の臨床基礎を学習していました(英語は苦手なままでしたが・・・)。この2年次の取り組み様が3年次の学習から4年次の臨床実習、国家試験対策における大きな貯金となっていたと思います。

ただ、社会人経験があるために物事の見切りが良すぎる点が気になっていました。努力もしてきたので確実に及第点は取るのですが、言葉は悪いかもしれませんが「これくらいしておけば何とかなるだろう」という動きがありました。その気持ちが大きくなってしまうと患者さんに対しても「これくらいで・・・」となってしまわないかと考え、実習指導者にお願いし、彼の能力をきちんと引き出してもらえる実習にしていただきました。それに伴い、彼には「指導者の提示する課題に真摯に取り組めば、必ず成長する」と話して実習に挑んでもらいました。実習ではかなり悩んでいましたが、しっかりと成長して帰ってきました。それもあってか、国家試験対策におけるグループ学習では妥協せずに取り組み、優秀な成績で卒業し、作業療法士になりました。

そんな彼が、以前私がお世話になっていた職場に勤めているのを見ると、少し不思議な感じがしますし、大変嬉しく思います。素晴らしいスタッフの皆さんとともにチームの一員として働き、その中でも作業療法士として輝き続けてくれると信じています。

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