社会人から理学療法士を目指す人へ

社会人を経験した後に、理学療法士や作業療法士になるために養成学校への入学を考えている人は多いと思います。私自身も大学を卒業した後に一般企業に就職しましたがうまくいかず、専門学校に通って理学療法士になりました。学校に入る前は若い現役の世代と仲良くできるだろうか、この年齢で学生をやってていいんだろうかなど不安のほうが大きい状態でした。

そこで、社会人から理学療法士を目指した私が経験し感じたことをご紹介します。そうすることで、同じように社会人(既卒)から理学療法士・作業療法士を目指す人ががんばろうと思える応援メッセージになれば幸いです。

 

1.社会人から理学療法士・作業療法士を目指す人は多い。相乗効果で勉強をがんばれる。

社会人を経験した人が理学療法士や作業療法士を目指すケースは非常に多いです。私は新しくできたた専門学校の1期生でしたが、3分の1以上は他の大学や社会人を経験した人達でした。社会人を経験した人は同じような気持ちや境遇にいる場合が多く、話が合ってすぐに仲良くなることができました。社会人経験者は高い志と意欲を持っている人が多いので、お互いの存在がいい刺激になり、相乗効果で勉強をがんばることができました。

社会人経験者は、それぞれに得意分野を持っています。その中には理学療法士や作業療法士の仕事につながるものも多くあります。個人的に仲良くなって良かったと感じたのはパソコンが得意な人です。医療の現場でもパソコンは必須です。パソコンでの情報処理能力が高いと臨床の現場では患者さんにより多くの時間をかけることができます。

2.若い人と一緒に勉強するのは楽しい

若い人を苦手だと感じる人も多いかもしれません。私自身も入学前はその様な印象でした。しかし、それはすぐに偏見や思い込みによるものだと気づかされました。

理学療法士や作業療法士の授業はグループワークや実技などが多く、若い人と一緒に活動することが非常に多いです。グループに若い人がいると場が明るくなりますし、意外な意見なども聞けて非常に面白いです。当然ながらそれぞれに個性があり、尊敬できる部分を持っています。数ヶ月もするといつの間にか若い人たちとも仲良くなっていることでしょう。

3.社会人経験があると医療現場にも適応しやすい

専門学校の3年生や4年生になると臨床実習が始まります。実習では実際の医療機関や福祉施設に訪問し、現役の理学療法士や作業療法士の指導の下で実践的な学習を行ないます。社会人を経験している人は一般的な社会のマナーをわかっています。そのため、医療の現場に適応しやすいです。

実習の際に最も大事なのは報告、連絡、相談です。実習では実際の患者さんを見させてもらうことになるため、指導者への報告や連絡、相談がきちんとできない人は大きな失敗をする可能性が高くなります。社会人経験者はその点がわかっている人が多いため、社会人経験者が高評価を得ている場合が多かったです。

なかには実習がうまくいかないケースもあります。その一番の理由は謙虚さが足りなかったことだと思います。実習の指導者には若い人も多いため、自分よりも年下になる場合があります。その様な場合でも、理学療法士・作業療法士の先輩として敬意を示し、謙虚に学ばせていただくという気持ちが大事といえるでしょう。

4.社会人経験者でも就職先はたくさんある

一般企業における中途採用の場合には年齢制限などが厳しく、再就職が難しいという現状があります。しかし、自分が就職活動を行なった感覚では、医療や福祉の現場でそのような印象はありませんでした。社会人として経験してきたことを今の職場で生かしてくれればいいという考え方の職場が多いように感じます。

医療や福祉の分野は専門知識や技術はもちろんですが、患者や利用者を優しく包み込むような大きな人間力が求められる場所です。病気や怪我で苦しんでいる人は、厳しい人よりも包容力のある優しい人から治療を受けたいはずです。社会人から理学療法士や作業療法士を目指すという苦労をしてきた人は、相手の気持ちを理解しやすいはずです。社会人経験者は患者の気持ちにたった優しい治療が出来るものと信じています。

最近では高齢化に伴って認知症の人も増えて来ています。思いやりのない人が対応すると認知症の周辺症状は悪化しますが、優しく穏やかな人が対応すると自然と認知症の周辺症状は治まっていきます。

社会人経験者には長く苦労してきたことをたことを大きな人間力に変え、患者の気持ちがわかる理学療法士や作業療法士になってほしいなと思います。

最後に

私自身、社会人から思い切って理学療法士の資格を取得してよかったと思っています。これから社会人から理学療法士や作業療法士を目指そうと考えている人も、自分の社会経験をプラスにかえてがんばってほしいと思います。

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