セラピストを目指すなら、大学よりも4年制の専門学校への進学をすすめる理由

進学先を考えた時に迷ってしまうのが、大学か専門学校のどちらを選べば良いのかという問題だと思います。そして3年制と4年制ではどちらが良いのでしょうか。

私は4年制の専門学校を卒業していますが、私の経験を踏まえてそれぞれのメリット、デメリットについてお伝えしたいと思います。

 

1.カリキュラムの違い

大学は医療の分野だけでなく、単位修得のため多くの分野を学ぶ必要があります。

理学療法士になるためには国家試験の合格が必須です。もちろん、多くのことを学べる点は大学のメリットではありますが、国家試験に直結しない分野の勉強に時間が割かれ、肝心な理学療法の勉強が疎かになっては元も子もありません。

同じ4年間かけてじっくり専門分野を学べる専門学校は理学療法士を目指すという明確な目標がある学生にとって集中して学べる環境であると思います。

2.臨床実習の時期の違い

私が3年制の学校との差を感じたのは臨床実習の時でした。

臨床実習では、実際に病院で患者さんを担当させていただき実習を行うのですが、3年制の学校は2年生の終わりに、4年制の学校は3年生の終わりに1回目の臨床実習があります。

私は4年制の学校でしたが、同じ時期に実習に来ていた周りの学生さんは3年制の学校の2年生でした。レポートや症例発表の際、私はこれまで学習した知識を活用して上手くまとめることができましたが、3年制の学校の学生さんたちはとても苦戦されており、学校によって知識に差が出るのだと実感したことを覚えています。

3.留年、退学

3年制では短い期間にたくさんの専門知識を詰め込むため、1年生の後期からはレポートに追われ、夜中の1時や2時までパソコン室に残り、家には寝に帰るだけになってしまうことも多いそうです。

そのような中で留年してしまう人や退学してしまう人もいました。また、私が就職した病院では4年制の大学出身者が5人いましたが、そのうち2人が留年もしくは国家試験を一度落ちてしまった人でした。

少人数制で4年間じっくり専門的に学べる4年制の専門学校は留年率が低く、そして国家試験の合格率も高いという点がメリットだと思います。

4.学費

学費も学校選びでは重要な項目の一つだと思います。4年制の大学に対して、専門学校は学費が抑えられる点も魅力です。

せっかく入学出来ても留年してしまっては学費がかかります。それだけでなく、1年下の後輩と一緒に勉強をするのは精神的にも辛く、モチベーションが低下し理学療法士への道を諦める事になりかねません。

その点も大学に比べ、留年率の低い専門学校は安心して勉強に取り組めるのではないかと思います。

5.学位

4年制の大学を卒業すると「学士」という学位が取得出来ます。4年制の専門学校を卒業しても大学を卒業したのとほぼ同等のレベルである「高度専門士」という称号が取得できます。3年制で取得できる学位・称号は「短期大学士」もしくは「専門士」です。

実際に、私の同僚が理学療法士として働いているうちに、もっと勉強したい、研究をしてみたいと思い大学院への進学を考えました。

しかし3年制卒の彼では学位が足りず、大学院に進むには4年制の学校を卒業した人とは別の試験を何回か受験し、合格しなければなりませんでした。4年制の専門学校を卒業していれば、大学院への進学もスムーズです。

6.最後に

4年制の専門学校は、専門的なカリキュラムの充実さ、留年・退学の少なさ、学費の安さ、大学院への可能性など、専門学校と4年制大学の良いとこ取りといった感じで、とても魅力的な学校だと思います。

「早く働きたい」「どうしても学位が欲しい」など何をメリットとするかは人によって違うと思いますが、実際に理学療法士として働いてみたときに、受験の時には分からなかったそれぞれの学校の良い点が見えてきました。

そして、学生時代と卒業後を含めて考えると4年制の専門学校は理学療法士を目指す学生にとって安心して勉強に取り組める学校であると感じています。

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